改正安衛法の個人事業者ルールは2027年4月から 社労士が組む段階施行7チェック

改正労働安全衛生法の個人事業者等対策は2027年4月1日施行。2026年4月・10月との違いを厚生労働省資料で整理し、社労士が顧問先の作業実態を棚卸しする5ステップと生成AIの線引きを解説します。

改正安衛法の個人事業者ルールは2027年4月から 社労士が組む段階施行7チェック

改正安衛法の個人事業者等対策とは、一人親方を保護対象に加えた枠組みのことです。

顧問先から、現場に入っている一人親方はいつから何をすればいいのかと聞かれたとき、施行日を即答できるでしょうか。この記事では、改正労働安全衛生法の段階施行のうち個人事業者等に関わる部分を日付ごとに整理し、顧問先の作業実態を棚卸しする手順と、そこに生成AIをどこまで噛ませられるかを扱います。本記事は士業のチカラ編集部が、公表されている一次情報のみを根拠に作成しています。法令の条文はe-Gov法令検索の原文で、行政の見解は各府省庁の公表資料で確認しています。労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律は令和7年法律第33号として2025年5月14日に公布され、施行は複数の期日に分かれています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。

施行日が5つに割れている改正安衛法の全体像

今回の改正で社労士事務所が最初に押さえたいのは、個人事業者等の話は一つの日付では終わらない、という点です。厚生労働省は本改正について、労働者と同じ場所で働く個人事業者等を労働安全衛生法による保護の対象および義務の主体として位置づけ、注文者等や個人事業者等自身が講ずべき各種措置を定めたと説明しています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。この注文者等と個人事業者等自身とで施行日が違うことが、顧問先の混乱の元になっています。

京都労働局が公表しているパンフレットでは、改正事項ごとの施行期日が整理されています。注文者等の配慮義務は公布と同じ2025年5月14日に施行されました。混在作業場所での元方事業者等への措置義務の対象拡大は2026年4月1日、特定自主検査および技能講習の不正防止対策の強化は2026年1月1日です。そして個人事業者等自身への義務付け、作業場所管理事業者への連絡調整措置の義務付け、業務上災害報告制度の創設は、いずれも2027年4月1日施行と示されています(出典: 京都労働局 労働安全衛生法・作業環境測定法等改正の主なポイントについて)。

2026年10月1日という日付も同じパンフレットに登場します。危険有害物質を扱う作業場の環境測定に関する個人ばく露測定の精度担保、および高年齢者の労働災害防止のための措置を事業者の努力義務とする改正が、この日を施行日として示されています(出典: 京都労働局 労働安全衛生法・作業環境測定法等改正の主なポイントについて)。顧問先が建設業や製造業であれば、個人事業者等の話と高年齢者の話が半年ずれて到来することになります。この2つを混同した資料を配ると、現場は結局いつからなのかと受け取ることになります。

背景をたどると、2021年5月の最高裁判決が起点にあります。厚生労働省は、石綿作業従事者等による国家賠償請求訴訟の最高裁判決で、労働安全衛生法第22条の規定について労働者と同じ場所で働く労働者以外の者も保護する趣旨であるとの判断がなされたことを踏まえ、2022年に省令改正を行ったと説明しています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。同条は、事業者は次の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないと定め、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による健康障害を挙げています。

その省令改正は2023年4月に施行され、危険有害作業を請け負わせる一人親方等への保護措置が事業者に課されました。さらに2025年4月からは、労働安全衛生法第20条等に関する作業場所に起因する危険性への対処として、退避や危険箇所への立入禁止等の措置が対象を広げて実施されることになっています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。つまり顧問先の現場では、法律改正の前から省令ベースで段階的に対象が広がってきており、2027年4月はその延長線上にある到達点です。

厚生労働省は改正労働安全衛生法の説明会を2025年12月から2026年2月にかけて全国13都市で開催し、説明会資料と動画を公開しています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。顧問先向けの説明資料をゼロから作る前に、この公式資料を土台にするのが工数面では合理的です。高年齢者と治療両立支援の側の整理は安衛法改正の高年齢労働者と治療両立 顧問先に渡す6手順とAIの使い所にまとめています。

顧問先の現場に誰がいるかを棚卸しする5ステップ

制度の理解より先に手を付けたいのが、顧問先の作業現場に労働者以外の誰がどの作業でどのくらいの頻度で入っているか、の把握です。ここが埋まっていないと、2027年4月に向けた準備の対象範囲が決まりません。生成AIは、この棚卸しの下書きと整理の部分を担えます。判断と最終確認は社労士が行う前提で、5つのステップに分けます。

第1ステップは、顧問先ごとの契約形態の洗い出しです。雇用契約、業務委託契約、請負契約、常用的な応援など、現場に人が入る経路を契約書名だけでなく実態のレベルで並べます。この段階では、契約書のPDFやExcelの取引先一覧を生成AIに読ませて分類の下書きを作らせる使い方が現実的です。ただし取引先名や個人名が入ったままの投入は避け、社名と氏名を伏せ字に置き換えたうえで投入する運用を採る事務所があります。出力されるのは、その契約類型が労働者以外の作業従事者に関わり得るかを判断するための材料であって、判断そのものではありません。

第2ステップは、作業内容と危険有害性の紐付けです。改正の対象は、労働者と同一の場所で行われる一定の危険有害作業が中心です。京都労働局のパンフレットでは、作業場所管理事業者は当該事業者の作業従事者と請負人の作業従事者が一定の危険有害作業を行う場合に、作業間の連絡・調整など必要な措置を講じることとされ、請負人や作業従事者は作業場所管理者の措置を守り指示に従うこととされたと整理されています(出典: 京都労働局 労働安全衛生法・作業環境測定法等改正の主なポイントについて)。顧問先の作業日報や作業手順書から、粉じん、有機溶剤、高所、電気、重機といった要素を含む作業を抜き出す作業に、生成AIの要約が効きます。

第3ステップは、既に対応済みの範囲との差分確認です。2023年4月と2025年4月の省令改正で対応した保護措置がある顧問先なら、そこからの追加分だけを洗い出せば足ります。過去に配った資料や社内規程を読み込ませ、2027年4月施行分のうち既存の規程で言及がない項目を一覧にさせる使い方です(出典: 京都労働局 労働安全衛生法・作業環境測定法等改正の主なポイントについて)。ここで出てくるのはあくまで候補リストで、規程の解釈は社労士が読み直します。

第4ステップは、顧問先への説明資料の下書きです。厚生労働省の説明会資料を土台に、顧問先の業種と規模に合わせて表現を落とし込みます。建設業の小規模な会社と、製造業で数十人規模の会社では、伝えるべき粒度が違います(参考: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。生成AIには、読み手は誰か、どの作業が対象か、いつまでに何を決めるかの3点を指定して書かせると、汎用的すぎる文章になりにくくなります。

第5ステップが、社労士による最終確認です。条番号、施行日、対象範囲の3点は、生成AIの出力をそのまま使わず、e-Gov法令検索と厚生労働省の公表資料で1つずつ突き合わせます。生成AIが条番号や施行日を誤って出力する事例は繰り返し報告されており、この工程を省くと顧問先に誤った日付を伝える事故につながります。

棚卸しの下書きに使えるプロンプト例を挙げます。実在の顧客情報は入れず、架空の設定に置き換えて使う前提です。

あなたは労働安全衛生の実務資料を整理するアシスタントです。
以下の「作業一覧」を読み、各作業について次の3項目に分類してください。
1) 労働者以外の作業従事者が関与し得るか(有/無/情報不足)
2) 想定される危険有害要素(粉じん・有機溶剤・高所・電気・重機・その他)
3) 判断に足りない情報(あれば箇条書き)

条件:
- 法令の適用可否や適法性の判断は書かないでください。分類と不足情報の指摘だけを行ってください。
- 推測で情報を補わず、情報が足りない場合は「情報不足」と記載してください。
- 出力は作業名ごとの箇条書きにしてください。

作業一覧:
甲社A工場 塗装ブース内での吹付塗装(応援作業者あり)
甲社B現場 足場組立解体(協力会社および一人親方)
(以下、実データに置き換える)

説明資料の下書きには、読み手と目的を固定したプロンプトが向きます。

あなたは中小企業向けの安全衛生資料を書くライターです。
次の条件で、社内説明用のA4一枚分の下書きを作成してください。

読み手: 建設業・従業員12名の会社の現場責任者
目的: 労働者以外の作業従事者が現場にいる場合の準備事項を共有する
分量: 900字程度、見出し3つ、箇条書きは各見出し3項目まで

厳守事項:
- 施行日・条番号・数値は一切書かないでください(後から人が挿入します)
- 「違法」「義務」などの断定表現は使わず、「確認事項」「検討事項」として書いてください
- 一次情報の要約を超える解釈は加えないでください

このプロンプトで施行日と条番号を書かせないのは、誤りが混入する最大の箇所を機械の出力から切り離すためです。空欄にした日付と条番号は、社労士が厚生労働省の資料とe-Gov法令検索を見ながら手で埋めます。手間のように見えて、確認の対象が明確になるぶん結果的に速くなります。

顧問先の作業データをAIに入れる前に決める3つのこと

社労士事務所が扱う作業日報や契約書には、顧問先の従業員や取引先の個人名がそのまま載っています。この改正対応の棚卸しは、性質上その種のデータを大量に触る作業です。生成AIを噛ませるなら、入力の線引きを先に決めておくところから始まります。

1つ目は、根拠となる守秘義務の確認です。社会保険労務士法第21条は、開業社会保険労務士または社会保険労務士法人の社員は正当な理由がなくてその業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、または盗用してはならないと定め、その義務は社員でなくなった後も同様であるとしています。クラウド型の生成AIに顧問先データを投入する行為が同条の漏えいに関わるかどうかは、サービスの契約形態やデータの取扱いによって評価が分かれ得る論点です。ここを事務所として整理せずに運用を始めると、後から遡って説明できなくなります。

2つ目は、個人データの第三者提供との関係です。個人情報保護法第27条は、個人情報取扱事業者は法令に基づく場合など一定の例外を除き、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならないと定めています。同条第5項では、利用目的の達成に必要な範囲内で個人データの取扱いの全部または一部を委託することに伴って提供される場合について、提供を受ける者は第三者に該当しないものとするとされています。生成AIベンダーとの関係を委託と整理して運用する事務所がある一方、ベンダーの利用規約とデータ処理の実態を確認したうえで判断する必要が指摘されており、契約形態ごとに扱いが変わる論点です。

3つ目は、ツール側のデータ利用ポリシーの確認です。事務所として最低限そろえておきたいのは、入力データが学習に使われるか、保存期間はどれだけか、リージョンはどこか、管理者が利用ログを追えるか、の4点です。OpenAIはビジネス向け製品について、入力および出力を既定でモデルの学習に使用しないと公表しています(出典: OpenAI Enterprise privacy)。Anthropicも商用サービスにおけるデータの取扱いを公式ドキュメントで公開しています(出典: Anthropic Privacy Policy)。個人向けプランと法人向けプランで扱いが異なる場合があるため、事務所で契約しているプランの規約を見て確認する運用が現実的です。

この3点を踏まえたうえで、事務所規程に落とすなら書く項目はおおむね決まってきます。投入してよいデータの類型、伏せ字にする対象、利用してよいツールとプラン、利用ログの保存先と保存期間、顧問先への説明の要否とタイミング、そして違反時の連絡経路です。顧問先への説明については、契約書の別紙に、業務遂行に際してクラウドサービスを利用する場合がある旨を記載し、具体的なツール名と用途を年1回更新する形で運用する事務所があります。

実務では、匿名化のコストが問題になります。作業日報から個人名を機械的に置換する処理は正規表現で書けますが、現場の通称や略号が残ることが多く、置換漏れが起きます。そのため、まず投入対象を、個人名を含まない作業手順書と規程類に限定し、個人名を含む日報は事務所内の作業に留める、という段階的な線引きから始める形が取り回しやすくなります。労務相談そのものにAIの一次回答を組み込む場合の工程設計は労務相談のAI一次回答を社労士事務所で回す 精度を担保する7工程を、事務所の体制整備の観点は社労士法9次改正で労務監査が明記 AIで作るチェックリスト7項目を参照してください。

現場で起きやすい3つの失敗

1つ目は、施行日の取り違えです。2026年4月1日、2026年10月1日、2027年4月1日の3つが近接しているため、顧問先向け資料で日付が入れ替わる事故が起きやすくなっています。とくに個人事業者等自身への義務付けを2026年の項目として資料に書いてしまうと、顧問先は1年早く準備を始めるか、逆に他の項目を先送りします。回避策は単純で、資料に日付を書くときは京都労働局のパンフレットや厚生労働省の説明会資料を横に開き、1件ずつ照合することです(出典: 京都労働局 労働安全衛生法・作業環境測定法等改正の主なポイントについて)。生成AIに日付を書かせない運用にしておくと、この照合の対象が減ります。

2つ目は、安全衛生上の指示と偽装請負の切り分けをめぐる萎縮です。厚生労働省は2025年3月に、注文者・事業者等が関係請負人の労働者や個人事業者等に対して安全衛生確保の観点から指示等を行う際、労働者性や偽装請負と判断されることを懸念して必要な指示を躊躇している状況があるとの指摘を受け、基本的な考え方や留意事項をまとめた通知を発出したと公表しています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。顧問先から、指示を出すと偽装請負になるのではないかと相談を受けたときは、この通知を一次資料として示したうえで個別の事情を確認する流れが取れます。

3つ目は、生成AIが出力した条番号や施行日をそのまま資料に載せてしまうケースです。改正が段階施行で入り組んでいる法令ほど、モデルの学習時点の情報と現行の条文がずれます。防ぐには、資料作成のワークフローに、条番号と日付は人が埋める空欄にする、というルールを埋め込む方法があります。加えて、事務所内で使う資料テンプレートに参照先URLの欄をあらかじめ作っておくと、埋めるときに一次情報へ戻る動線ができます。この考え方は個人事業者等の話に限らず、法令を扱う資料全般に共通します。

費用と工数、そして誰が持つか

このテーマで生成AIを使う場合、追加のライセンス費用が発生する場面は限られます。事務所で既に法人向けプランを契約していれば、追加費用なしで棚卸しの下書きと資料作成の下ごしらえに使えます。新規に導入するなら、法人向けプランは1ユーザーあたり月額数千円台からの価格帯が中心です。正確な金額は各社の公開価格ページで確認する運用になります(参考: OpenAI Enterprise privacy)。

工数の実感としては、顧問先1社あたりの棚卸しに、契約形態の洗い出しと作業内容の紐付けで2時間から4時間程度を見込む事務所があります(根拠: 事務所ヒアリングに基づく編集部の目安であり、公的な統計値ではありません。要確認)。生成AIを下書きに使うと、資料化の部分が短縮される一方、条番号と日付の照合という新しい工程が増えます。差し引きでどれだけ短くなるかは顧問先の資料の整い方に左右されるため、最初の3社は実測してから全体の見積もりを立てるほうが安全です。

体制面では、この作業を誰が持つかを先に決めておくことが効きます。制度の理解と最終確認は社労士本人、資料の下書きと整形は事務所スタッフ、という分担にすると、生成AIの利用場面がスタッフ側に寄ります。そうであるほど、前節で挙げた入力ルールを明文化しておく実益が大きくなります。ルールが口頭のままだと、スタッフは判断に迷ったときに投入する側に倒れがちです。

2027年4月に向けて論点になること

現時点で公表されている資料から言えるのは、2027年4月施行分については、注文者側の措置と個人事業者等自身の措置が対になっている点です。顧問先が注文者の立場なら講ずべき措置の準備、顧問先が一人親方を多く抱える立場なら本人側の理解促進と、支援の中身が変わります。社労士事務所としては、顧問先を注文者型と請負側が多い型に分けて資料を2種類作るほうが、説明の手戻りが減ると考えられます。

業務上災害報告制度の創設も2027年4月施行として示されており、個人事業者等自身が労働基準監督署に報告できることとなると整理されています(出典: 京都労働局 労働安全衛生法・作業環境測定法等改正の主なポイントについて)。報告の実務が動き出せば、顧問先からの相談内容も、事故が起きたときに誰が何を出すのかに移っていきます。手続の様式や運用の詳細は今後の政省令と通達で具体化される部分があるため、この点は要確認としておきます。

もう一つの論点は、生成AIの側です。改正法の条文と通達が出そろうにつれ、AIが参照できる一次情報も増えます。ただし段階施行の法令は、モデルがどの時点の情報を持っているかで出力が変わります。事務所として一次情報のURLを手元にそろえ、AIの出力をそこに突き合わせる運用を先に作っておくことが、結果的に一番安上がりな備えになります。

よくある質問

個人事業者等への義務付けは2026年10月1日からですか

いいえ、京都労働局のパンフレットでは、個人事業者等自身への義務付けおよび作業場所管理事業者への連絡調整措置の義務付けは2027年4月1日施行として示されています。2026年10月1日は、個人ばく露測定の精度担保と、高年齢者の労働災害防止措置の努力義務の施行日として整理されています(出典: 京都労働局 労働安全衛生法・作業環境測定法等改正の主なポイントについて)。

改正法の根拠となる法律の番号と公布日を教えてください

労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律は令和7年法律第33号で、2025年5月14日に公布されたと厚生労働省が公表しています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。第217回国会で成立したものです。

顧問先の作業日報を生成AIに読ませてよいでしょうか

判断の前に確認したいのは3点です。社会保険労務士法第21条の守秘義務との関係、個人情報保護法第27条の第三者提供および委託の整理、そして利用するサービスのデータ利用ポリシーです。個人名を含まない資料に投入対象を限定するところから始める運用例があります。

顧問先への説明資料は生成AIで全部作れますか

作れるのは下書きの部分までです。施行日と条番号を含む記載は、厚生労働省の公表資料とe-Gov法令検索で1件ずつ突き合わせる工程を残すのが現実的です。プロンプトの段階で日付と条番号を書かせない指定を入れておくと、確認すべき箇所が明確になります。

安全衛生上の指示を出すと偽装請負と見られませんか

厚生労働省は2025年3月に、この懸念で必要な指示が躊躇されている状況を踏まえ、労働者性や偽装請負の判断に当たっての基本的な考え方や留意事項をまとめた通知を発出したと公表しています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。個別の事案の評価は、この通知と実態を照らして検討する領域です。

説明会の資料はどこで手に入りますか

厚生労働省は改正労働安全衛生法説明会を2025年12月から2026年2月にかけて全国13都市で開催し、説明会資料と動画を公開しています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。顧問先向け資料の土台として使えます。

個人事業者等の健康管理について参照できる資料はありますか

厚生労働省は2024年5月に個人事業者等の健康管理に関するガイドラインを策定し、本文、Q&A、リーフレットを公開しています(出典: 厚生労働省 個人事業者等の安全衛生対策について)。注文者側が行うべき事項と配慮すべき事項が整理されています。

まとめ

改正労働安全衛生法の個人事業者等対策は、注文者等の配慮義務が2025年5月14日、混在作業場所での措置義務の対象拡大が2026年4月1日、個人ばく露測定の精度担保と高年齢者の労働災害防止措置が2026年10月1日、個人事業者等自身への義務付けと業務上災害報告制度が2027年4月1日と、複数の期日に分かれています(出典: 京都労働局 労働安全衛生法・作業環境測定法等改正の主なポイントについて)。社労士事務所が今できるのは、顧問先の現場に労働者以外の誰が入っているかを棚卸しし、注文者型と請負側が多い型に分けて資料を用意しておくことです。生成AIは棚卸しの下書きと資料の整形までを担い、施行日と条番号の確定は人が一次情報に戻って行う。この線引きを最初に決めておくと、2027年4月までの1年半を落ち着いて使えます。

参考文献

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本記事の作成体制について

本記事は士業のチカラ編集部が、公表されている一次情報のみを根拠に作成しています。法令の条文はe-Gov法令検索の原文で、行政の見解は各府省庁の公表資料で、それぞれ確認したうえで記載しています。引用元は本文中および参考文献にすべて明示しています。

本記事には特定の資格者による監修は入っていません。個別の事案について法令の当てはめや手続の可否を判断する必要がある場合は、当該分野の有資格者にご相談ください。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別具体的な法律判断・税務判断・労務判断を提供するものではありません。

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