AI新法の士業事務所への影響 対応チェックリストが作れない理由と3つの読み方

AI新法の士業事務所への影響を一次情報で整理。罰則のない推進型である理由、対応チェックリストが作れない背景、事務所と顧問先と支援策の3方向での読み方、守秘義務と規程への跳ね返りまで解説します。

AI新法の士業事務所への影響 対応チェックリストが作れない理由と3つの読み方

AI新法とは、AIの研究開発と活用を推進するための法律のことです。

AI新法はうちに関係があるのか。顧問先からこう聞かれたとき、事務所として答えを持っているでしょうか。この記事は、その問いに答えを組み立てるための材料を整理します。先に結論を書くと、この法律には罰則規定が置かれておらず、事務所に個別の手続や届出を求める条文も見当たりません。だから対応チェックリストを探しても見つかりません。本記事は士業のチカラ編集部が、公表されている一次情報のみを根拠に作成しています。法令の条文はe-Gov法令検索の原文で、行政の見解は各府省庁の公表資料で確認しています。正式名称は人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律です。2025年6月4日に公布され、2025年9月1日に全面施行されました(出典: e-Gov法令検索)。

AI新法が定めたこと 士業事務所が押さえる前提

この法律の名宛人は、条文を読む限り主に国です。事務所の行為を直接規律する構造にはなっていません。ここを最初に押さえておくと、以降の情報の取捨選択が速くなります。

AI新法は通称です。正式名称は人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律で、令和7年法律第53号として整理されています。報道や商材で見かける略称はこの法律を指します。ただし条文を引くときは正式名称でないとe-Gov法令検索で辿り着けません。所内で共有する資料には、通称と正式名称を併記しておくと後の確認が楽になります。

成立は2025年5月28日、公布は2025年6月4日です。公布日に一部が施行され、全面施行は2025年9月1日でした(出典: e-Gov法令検索 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)。制定からすでに一定の時間が経っており、いま事務所が向き合っているのは施行そのものではなく、施行後に動き出した施策の側です。

建て付けはこうです。内閣にAI戦略本部を置き、政府が人工知能基本計画を定める。国が研究開発と活用の推進のために施策を講じる。この二本柱で組まれています。事業者に許認可や届出を課す仕組みは置かれていません。EUのAI法のように用途ごとのリスクで規制を段階化する型ではなく、推進する側から書かれた法律だと理解しておくと読み違えが減ります。

基本理念は第3条にまとまっています。人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律第3条には、いくつもの理念が並びます。科学技術・イノベーション基本法とデジタル社会形成基本法の理念を踏まえること。研究開発を行う能力を保持し、産業の国際競争力を向上させること。基礎研究から活用までの各段階の取組を、総合的かつ計画的に推進すること。国際的協調のもとに推進すること。加えて、不正な目的または不適切な方法で行われた場合の懸念にも触れています。犯罪への利用や個人情報の漏えい、著作権の侵害といった事態を助長するおそれがある点です。それに鑑み、透明性の確保その他の必要な施策を講じる旨が置かれています。この透明性の確保という語が、あとで事務所に効いてきます。

国の施策の中身は第11条以降に並びます。人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律第11条が定めているのは、国が講じる施策です。基礎研究から実用化のための研究開発に至るまでの一貫した推進。研究開発機関における成果移転のための体制整備。成果に係る情報の提供その他の施策。この3つが並びます。主語が国であることが、条文の書きぶりからそのまま読み取れます。

政府の人工知能基本計画は令和7年12月23日に閣議決定されました。本文は内閣府のページから確認できます(出典: 内閣府 AI戦略 / 人工知能基本計画)。法律が枠を作り、計画が方向を示す。事務所が実際に影響を受けるとすれば、法律本体よりも、この計画に沿って動く個別施策の側からです。

対応チェックリストが作れない理由 期待値をどこに置き直すか

対応チェックリストが作れないのは、逆算の元になる規律がないからです。手順書は、守るべき規律があってはじめて書けます。義務も罰則も置かれていない法律から、事務所の作業手順は導けません。

規制型の法律であれば、対象、要件、効果、罰則という順で条文が組まれます。そこから、自分が対象に入るか、入るなら何をいつまでに行うか、という手順が引けます。AI新法はその形をしていません。国が推進のために何をするかが並ぶ構造で、事業者の行為に条件を付ける条文が見当たりません。だから読者が期待する形の対応表は、そもそも作りようがありません。

ここで期待値を置き直します。この法律は、事務所が守る対象ではなく、事務所が説明に使う材料です。国がAIの活用を推進する側に立っていること、その一方で透明性の確保を施策として掲げていること。この二つを押さえておけば、顧問先への説明にも、所内への説明にも使えます。

もう一つ、実務上の効用があります。情報の取捨選択が速くなることです。AI新法対応という言葉を掲げる商材や研修は増えています。その中身を見るとき、どの法律のどの条文に基づく対応なのかを一度尋ねてみると、輪郭がはっきりします。多くの場合、実質はAI事業者ガイドラインへの適合の話か、個人情報保護法の取扱いの話です。それ自体は有用ですが、AI新法そのものが求めている手続ではありません。ここを分けて聞けるだけで、判断の精度が変わります。

影響を3方向に仕分ける 事務所・顧問先・支援策で読み分ける手順

影響は3方向に分けると整理できます。事務所自身への影響、顧問先を介した影響、実務の追い風としての影響です。この仕分けを先に作っておくと、新しい情報が入ってきたときにどこへ置けばよいかが決まります。

手順1は、原典に当たることです。入力するのは正式名称、返ってくるのは条文そのものです。e-Gov法令検索で条文を開き、第3条と第11条だけでも目を通しておきます。所要時間は10分ほどで、これをやるかやらないかで、あとの情報の見え方が変わります。通称で検索して出てくる解説記事から入ると、書き手の解釈が混ざった状態で頭に入ります。

手順2は、方向1として事務所自身への影響を見ることです。条文を読む限り、事務所に手続を課す規定は見当たりません。ただし第3条が透明性の確保その他の必要な施策を掲げている点は、間接的な経路を持ちます。国の施策はAI事業者ガイドラインのようなソフトローに現れ、そこから官公庁や大企業の調達要件、顧問先の委託先チェックシートへ降りていきます。事務所がAIをどう使っているかを説明できる状態にしておくと、この経路で聞かれたときに困りません。説明の材料になるのは、所内の規程とガイドラインです。骨子は士業事務所のAI利用規程テンプレートで扱っています。

手順3は、方向2として顧問先を介した影響を見ることです。顧問先がAIを使う側、あるいは作る側になったとき、最初に相談されるのは顧問の士業です。法律に手続が置かれていなくても、うちは何かしなくてよいのか、という質問は届きます。ここで答えの型を持っているかどうかで、相談の受け止め方が変わります。型を作るときは、生成AIに論点の骨組みを出させてから、有資格者が判断部分を書き足す流れが回しやすくなります。

あなたは士業事務所の事務スタッフです。
顧問先A社から次の質問を受けました。回答そのものではなく、
所内で検討するための論点メモを作ってください。

質問:
「AI新法が施行されたと聞きました。当社で何か手続や届出が要りますか」

条件:
- 法的な結論や助言は書かないこと
- 論点を3つから5つに分け、各論点を1文で書くこと
- それぞれについて「確認先」を1行で添えること(例: 条文の原典、所管府省庁の公表資料)
- 条番号は書かないこと。条番号が必要な箇所は「要確認」とだけ書くこと
- 断定表現は使わず、検討事項として書くこと

出力形式:
論点1: (1文)
  確認先: (1行)
論点2: ...

条番号を書かせない指定を入れているのは、生成AIが条番号を作り出すためです。返ってきたメモの条番号をそのまま資料に載せると、事故になります。条番号は人が原典で確認して埋める。この分担を指示文の側に埋め込んでおくと、担当者が変わっても運用が崩れません。

手順4は、方向3として実務の追い風を見ることです。政府が推進側に立ち、人工知能基本計画で方向を示している。この事実そのものが、事務所のAI投資を顧問先に説明するときの背景になります。ここでは個別の補助金名や金額、要件には触れません。一次情報を確認していないためです。数字や制度名を出すときは、所管府省庁のページで裏を取ってからにします。

手順5は、既存の所内文書との突き合わせです。入力するのは事務所の規程やガイドラインの目次、返ってくるのは抜けている観点の一覧です。AI新法そのものから追加の条項が生じるわけではありません。ただ、この機会に規程を点検しておくと、調達要件や顧問先からの照会に耐える状態に近づきます。

あなたは士業事務所の事務スタッフです。
以下は当事務所のAI利用ガイドラインの目次です。
外部から利用状況を照会されたときに説明できるか、という観点で
不足している項目を洗い出してください。

条件:
- 法令の解釈は書かないこと
- 不足項目を最大7つ、各1文で挙げること
- 各項目に「誰が答える想定か」を1行で添えること
- 実在の顧問先名は扱わない。例示が要る場合は A社、甲 を使うこと
- 追加を勧める理由は、説明可能性の観点だけに絞ること

目次:
"""
(ここに貼り付け)
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手順6は、有資格者による最終確認です。生成AIが出したのは論点と抜けの候補であって、結論ではありません。顧問先へ出す文書、所内で決裁する規程、いずれも有資格者が内容を確認してから確定させます。特に、法令名と条番号、施行日、府省庁名の4点は原典で照合します。ここを工程として書いておかないと、担当者は生成AIの出力を成果物と受け取ります。作り方の全体像は事務所のAI利用ガイドラインの作り方で扱っています。

守秘義務と事務所規程に跳ね返る論点 透明性の確保をどう受け止めるか

AI新法から事務所の守秘義務が変わったわけではありません。守秘義務の根拠は各士業法にあり、それらの条文はAI新法とは別に効いています。この整理を最初に置いておくと、議論が混ざりません。

守秘義務の条文は職種ごとに置かれています。弁護士については弁護士法第23条が秘密保持の権利と義務を定めています。税理士については税理士法第38条が、正当な理由なく税理士業務に関して知り得た秘密を他に洩らし、または窃用してはならない旨を置いています。社会保険労務士については社会保険労務士法第21条に同趣旨の定めがあります。8士業それぞれの根拠条文は士業の生成AIと守秘義務で一覧にしています。

個人情報の側も別建てです。個人情報保護法第20条は適正な取得を、同法第23条は安全管理措置を、同法第27条は第三者提供の制限を定めています。生成AIサービスに顧問先の資料を入力する場面では、この三つが検討の起点になります。第27条第5項には、利用目的の達成に必要な範囲内での委託に伴う提供を、第三者への提供に含めない旨の定めがあります。契約の形によって整理が変わり得る点も押さえどころです。

行政の見解としては、個人情報保護委員会が2023年6月2日に生成AIサービスの利用に関する注意喚起を公表しています(出典: 個人情報保護委員会)。事業者向けの柱は二つです。個人情報を含むプロンプトを入力するにあたり、利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確認すること。そして、入力した個人情報が機械学習に利用される場合の取扱いに留意すること。この二点は、AI新法の施行後も変わっていません。

ではAI新法の第3条が掲げる透明性の確保は、事務所にどう届くのか。直接は届きません。届くとすれば経路は二つです。一つは、国の施策として整備されるソフトローです。総務省と経済産業省が策定したAI事業者ガイドラインは法的拘束力を持たない文書ですが、AI開発者、AI提供者、AI利用者という主体区分で実務の目安を示しています。事務所は多くの場合AI利用者に位置づけられます。もう一つは、調達や取引の要件です。官公庁の入札条件、大企業の委託先審査、顧問先の内部統制文書。こうした実務の文書がガイドラインを引用する形で、事務所に説明を求めてきます。

ツール側のデータの扱いは、ベンダーの公式文書で確認します。OpenAIは入力データの取扱いをプライバシーポリシーとデータがモデル改善にどう使われるかで公開しています。Anthropicは商用利用規約で業務利用時の取扱いを定めています。契約プランによって設定が変わるため、事務所が使っているプランの条件を確認したうえで規程に書き写す流れになります。設定の確認手順はChatGPTを学習させない設定の考え方で扱っています。

規程への落とし込みは、条項を増やす方向ではなく、説明できる状態を作る方向で考える事務所が多いようです。使ってよいサービスの一覧、入力してよい情報の線引き、匿名化の作法、出力の確認工程、記録の残し方。この5つが書いてあれば、外部から照会を受けたときに答えられます。AI新法の条文を規程に引用する運用は、いまのところ必然性が薄いと考えられます。引用するなら、条文ではなく、AI事業者ガイドラインの主体区分のほうが実務に噛み合います。

顧問先への説明も同じ組み立てで足ります。法律が何を定めたか、事務所が何をしているか、顧問先に何を確認してほしいか。この3点に絞ると、説明資料が10分で読める分量に収まります。資料の作り方は顧問先へのAI活用説明資料の作り方で扱っています。

影響の読み違いで起きる3つのつまずき

読み違いは3パターンに集約されます。いずれも、法律の性格を取り違えたところから始まります。

一つ目は、規制がないから何をしてもよいと読み替えるパターンです。AI新法に罰則規定が置かれていないことは事実です。ただし守秘義務も個人情報保護法も、AI新法とは別に動いています。事務所内で、法律ができたのに何もしなくてよいらしい、という要約が一人歩きすると、入力の線引きが緩みます。伝え方としては、この法律は推進の枠組みであり、入力の判断基準は別の条文と行政の公表資料から来る、と分けて説明するほうが誤解が残りません。

二つ目は、生成AIが作り出した条番号が、そのまま顧問先向けの資料に載るパターンです。AI新法は制定から日が浅く、学習データに含まれる情報の密度が低い領域です。条番号や施行日を尋ねると、それらしい数字が返ってきます。原典で照合しない限り、正しいかどうかは判別できません。防ぎ方は工程の設計です。条番号は人が原典で埋める、生成AIには要確認とだけ書かせる。この分担を指示文と確認工程の両方に埋め込みます。止め方の詳細は生成AIのハルシネーション対策で扱っています。

三つ目は、AI新法対応を掲げる商材を検証せずに導入するパターンです。導入自体が悪いわけではありません。ただ、何の法律のどの条文への対応なのかが説明されない商材は、費用対効果の判断材料が足りません。確認の仕方は簡単で、対応の根拠となる公表資料のURLを一つ出してもらうだけです。出てくるのがAI事業者ガイドラインや個人情報保護委員会の資料であれば、それはそれで有用な商材です。名称と実質を分けて見る癖をつけておくと、選定の精度が上がります。

情報を追う工数と所内の担当の置き方

情報収集の工数は、担当を一人決めるだけで大きく下がります。全員が個別に追う体制だと、同じ情報を何度も読み、しかも所内で解釈がばらつきます。

現実的な置き方は、所内の一人を情報担当にすることです。5人規模の事務所であれば、事務長または所長補佐の位置にいる人が向いています(前提として置いた想定で、出典のある数字ではありません)。この担当が、内閣府のAI戦略のページ、総務省のAI事業者ガイドラインのページ、個人情報保護委員会の注意喚起の一覧を巡回します。巡回先を三つに絞るのが要点で、増やすと続きません。

頻度は月に一度で足ります。更新があれば所内共有、なければ更新なしとだけ記録する。1回あたり30分程度を見込めば回ります(前提として置いた想定で、出典のある数字ではありません)。四半期に一度、規程とガイドラインの記載が実態と合っているかを点検します。この点検のほうが、法改正の追跡より事務所への効き目が大きい作業です。

費用はかかりません。参照先はすべて府省庁の公開ページです。有料の情報サービスを入れる判断は、顧問先の業種が規制産業に偏っている場合に限って検討すれば足ります。工数を割くべき先は情報収集そのものではなく、集めた情報を所内の運用に翻訳する作業のほうです。翻訳の受け皿になるのが規程とガイドラインで、ここが整っていない事務所は、情報を集めても置き場所がありません。

これから論点になること 基本計画と事業者ガイドラインの動き

今後の変化は、法律本体より周辺の文書から来ます。条文が動くより先に、計画と指針が動くためです。

人工知能基本計画は閣議決定された文書であり、そこに沿って各府省庁の施策が具体化していきます。事務所に関係しそうなのは、行政手続の側のデジタル化と、中小企業の導入支援の枠組みです。どちらも制度名と要件が固まってから確認すれば足りるため、いま先回りして準備する必要性は高くありません。

AI事業者ガイドラインは、随時更新される文書として運用されています。主体区分や用語の整理が版ごとに手直しされるため、事務所の規程がガイドラインの用語を引用している場合は、版が変わったときに用語のずれが生じます。引用するなら版番号まで書いておくと、あとで追いやすくなります。

個人情報保護法の制度改正については、報道で論じられている内容がありますが、当編集部では改正法の成立と条文を一次情報で確認できていません。要確認の扱いとし、この記事では条番号も施行日も書きません。改正の有無は、個人情報保護委員会の公表資料で確認するのが本筋です。

論点として残るのは、透明性の確保が実務の要件としてどこまで具体化するかです。調達要件や委託先審査の文言に落ちてきた時点で、事務所は説明を求められる側になります。その日に慌てないための準備が、規程とガイドラインの整備であり、それはAI新法の有無に関係なく価値があります。

よくある質問

AI新法の施行で、事務所に新しい届出や登録は生じますか

条文を読む限り、事務所に届出や登録を求める規定は見当たりません。人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律は、内閣にAI戦略本部を置き、政府が人工知能基本計画を定め、国が施策を講じる建て付けです。名宛人の中心は国であり、事業者に手続を課す条文は置かれていません。

AI新法に罰則はありますか

この法律に罰則規定は置かれていません。EUのAI法のように用途ごとのリスクで規制を段階化する型ではなく、研究開発と活用を推進する枠組みとして組まれているためです。ただし守秘義務や個人情報保護法は別に動いているため、罰則がないことと入力の線引きが不要であることは別の話です。

顧問先から質問されたとき、何から答えればよいですか

法律の性格から答えるのが最短です。推進のための枠組みであり、顧問先に手続を課す条文は見当たらない。そのうえで、AIの利用にあたって見るべきは個人情報保護法とAI事業者ガイドラインである。この順で説明すると、話がぶれません。具体的な当てはめは、顧問先の事業内容を確認したうえで有資格者が判断する領域です。

事務所のAI利用規程を作り直す必要がありますか

AI新法から直接生じる改定事項は見当たりません。ただし、外部から利用状況を照会される場面が増えることを見込むと、説明できる状態になっているかの点検には意味があります。点検の観点は、使ってよいサービス、入力の線引き、匿名化、出力確認、記録の5つです。

AI新法とAI事業者ガイドラインはどう違いますか

前者は法律、後者は法的拘束力を持たない指針です。AI事業者ガイドラインは総務省と経済産業省が策定した文書で、AI開発者、AI提供者、AI利用者の区分ごとに実務の目安を示しています。事務所が日々の判断で参照する頻度は、法律本体よりガイドラインのほうが高くなります。

生成AIに顧問先の資料を入れてよいかの判断は変わりましたか

AI新法の施行によって判断基準が変わったとする一次情報は見当たりません。判断の起点は従来どおり、各士業法の守秘義務と、個人情報保護法、そしてツールのデータ利用条件です。線引きの作り方は顧客情報を生成AIに入力するリスクと対策で扱っています。

参考文献

※士業のチカラでは、生成AIの導入支援から運用最適化まで、貴事務所の業務に合わせたカスタマイズ提案を行っています。無料相談(30分)も実施中ですので、お気軽にお問い合わせください。
https://shigyonochikara.jp/contact/

本記事の作成体制について

本記事は士業のチカラ編集部が、公表されている一次情報のみを根拠に作成しています。法令の条文はe-Gov法令検索の原文で、行政の見解は各府省庁の公表資料で、それぞれ確認したうえで記載しています。引用元は本文中および参考文献にすべて明示しています。

本記事には特定の資格者による監修は入っていません。個別の事案について法令の当てはめや手続の可否を判断する必要がある場合は、当該分野の有資格者にご相談ください。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別具体的な法律判断・税務判断・労務判断を提供するものではありません。

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