厚生労働省は、生命科学・医学系研究の個人情報に関する合同会議の第1タスクフォースを10月30日に開きます。
厚生労働省は2026年10月28日、「生命科学・医学系研究等における個人情報の取扱い等に関する合同会議」の第1タスクフォースの第1回会合を、同年10月30日に開催すると公表しました。本記事は士業のチカラ編集部が、公表されている一次情報のみを根拠に作成しています。会合そのものは非公開で、結論が出る場ではありませんが、医療・研究分野の個人情報の扱いに関わる顧問先を持つ士業にとっては、今後の動きを追うきっかけになる公表です。
何が公表されたのか
公表ページによると、会合の目的は、2021年3月に制定され2026年8月に一部改正された「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の見直しにあたり、近年の個人情報保護に関するルールの変更を踏まえて検討することです。開催日時は2026年10月30日(金)の13時から15時で、厚生労働省の会議室とオンラインの併用で行われます。議題は「倫理指針の見直しに向けた具体的な論点について」と「その他」の2点です。
会合は非公開で、頭撮りも不可とされています。理由として、具体的な研究機関の事例を用いた議論が想定され、公開すると率直な意見交換に支障が生じるおそれがあるためと説明されています。資料と議事要旨は、会合後に厚生労働省のウェブサイトへ速やかに掲載される予定です。問い合わせ先は大臣官房厚生科学課とされています。
背景にある専門委員会の流れ
この会議は、厚生科学審議会(科学技術部会)の下に置かれた医学研究における個人情報の取扱いの在り方に関する専門委員会(再々設置)の枠組みに位置づけられています。同委員会のページによれば、委員会本体は2021年5月に第1回が開かれ、2022年や2023年にも倫理指針の見直しや遺伝子治療等臨床研究に関する指針の改正を扱ってきました。
直近の動きとしては、2025年12月24日に取りまとめが公表され、2026年3月19日の第15回では指針改正の概要に対するパブリック・コメントの結果と改正案が議題になりました。2026年6月2日の第16回では指針の一部改正案が議題で、議事録は7月31日付で公開されています。今回のタスクフォースは、この一部改正の後に、さらに具体的な論点を詰める場として設けられたものと読み取れますが、設置の経緯の詳細は公表ページからは確認できないため、要確認です。
士業事務所にとっての論点
今回の公表は、新たな規制や手続の変更を知らせるものではなく、検討の開始を知らせるものです。したがって、現時点で事務所の実務が変わるわけではありません。一方で、研究機関、製薬・医療機器関連企業、医療法人などを顧問先に持つ弁護士、行政書士、社会保険労務士、税理士にとっては、個人情報の取扱いに関する指針が今後どの方向で見直されるのかが、契約書や社内規程の整備に影響しうる話題です。
また、司法書士や行政書士の事務所でも、顧客の個人情報を扱う点では共通しており、公的機関がどのような論点で議論しているかを把握しておくことは、自所の情報管理を見直す材料になります。議論の中身は、会合後に掲載される資料と議事要旨で確認する段階です。
なお、今回の公表は生成AIに関する内容を含んでいません。AIツールにこうした研究関連の個人情報を入力する場面を想定する事務所は、各ツールの提供元が公表している入力データの取扱いに関するポリシーを個別に確認し、顧問先への説明と同意の範囲を整理しておく、という対応を採る事務所があります。
今後の注目点
注目されるのは、まず会合後に厚生労働省のサイトへ掲載される資料と議事要旨の内容です。議題にある「具体的な論点」が何を指すのか、どの領域に及ぶのかは、資料の公開を待って確認することになります。次に、パブリック・コメントを含む今後の手続が示されるかどうかも、見ておきたい点です。
個別の条文との関係については、本記事では条番号に触れず、当てはめも行いません。具体的な事案への影響は、所管省庁の案内と、それぞれの有資格者による判断が必要です。
まとめ
厚生労働省は、生命科学・医学系研究の個人情報に関する合同会議の第1タスクフォースを2026年10月30日に開催すると公表しました。会合は非公開で、資料と議事要旨は後日掲載される予定です。現時点で実務が変わる話ではありませんが、医療・研究分野に関わる顧問先を持つ事務所は、掲載される資料を確認する段階にあります。
参考文献
- 厚生労働省 第1回 生命科学・医学系研究等における個人情報の取扱い等に関する合同会議 第1タスクフォース
- 厚生労働省 医学研究における個人情報の取扱いの在り方に関する専門委員会
- 厚生労働省 厚生科学審議会(科学技術部会)
※士業のチカラでは、生成AIの導入支援から運用最適化まで、貴事務所の業務に合わせたカスタマイズ提案を行っています。無料相談(30分)も実施中ですので、お気軽にお問い合わせください。
https://shigyonochikara.jp/contact/
引用元: 厚生労働省
本記事の作成体制について
本記事は士業のチカラ編集部が、公表されている一次情報のみを根拠に作成しています。法令の条文はe-Gov法令検索の原文で、行政の見解は各府省庁の公表資料で、それぞれ確認したうえで記載しています。引用元は本文中および参考文献にすべて明示しています。
本記事には特定の資格者による監修は入っていません。個別の事案について法令の当てはめや手続の可否を判断する必要がある場合は、当該分野の有資格者にご相談ください。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別具体的な法律判断・税務判断・労務判断を提供するものではありません。
記載内容に誤りを見つけられた場合は、お問い合わせよりご指摘ください。確認のうえ速やかに訂正し、訂正履歴を記事内に残します。編集方針の詳細は運営者情報をご覧ください。