ChatGPT Businessに月125ドルの上位シートが新設されます。
OpenAIは2026年8月10日、法人向けプラン ChatGPT Business に上位席「Premium シート」を追加すると公表しました。価格は月払いで1ユーザーあたり125ドル、年払いなら月100ドル相当です。従来の Standard シートは月25ドル(年払いで月20ドル)のまま据え置かれ、同じワークスペース内で2種類の席を混在させられる設計になっています。生成AIの利用量が読みにくくなってきた士業事務所にとって、これは「誰にどの席を割り当てるか」という新しい選択が増えたことを意味します。この記事では、ChatGPT Business の Premium シートについて、一次情報から確認できる事実だけを整理します。

発表内容 月125ドルのPremiumシートと据え置きのStandard
今回の発表の中身は、既存プランの値上げではなく、上位席の追加です。OpenAI の告知によれば、Premium シートは Standard シートの5倍の利用量を含み、これまであった5時間単位の利用上限が撤廃されます。利用量のリセットは週次で、上限に達した場合はワークスペース単位で共有クレジットを追加購入する形になります。
価格は先述のとおり、Premium が月払い125ドル・年払い月100ドル、Standard が月払い25ドル・年払い月20ドルです。仮に1ドル150円で換算すると Premium は月約1万8,750円、Standard は月約3,750円という水準になりますが、為替と請求通貨によって実額は変わります。OpenAI のヘルプセンターも「国や通貨によって価格が異なる場合がある」として料金ページの確認を促しているため、実際の請求額は各事務所で確認する必要があります。
運用面では、ワークスペース管理者が Standard と Premium を同一チーム内で混在させ、必要に応じて席種を変更したり再割り当てしたりできます。利用状況の可視化、支出上限の設定、請求の一元管理も同じ画面から行えるとされています。別契約を増やさずに席のグレードだけを変えられる点が、今回の設計の要旨です。
もう一点、見落としやすい変更がヘルプセンターの記述にあります。エージェント型のコーディング環境である Codex の専用席は、2026年6月24日以降、新規の Business ワークスペースには追加できなくなりました。同日より前に Codex 席を持っていたワークスペースだけが、引き続き追加・変更を行えます。ただし Standard の ChatGPT 席には ChatGPT と Codex の両方へのアクセスが含まれるため、新規契約の事務所が Codex を一切使えないわけではありません。
士業事務所にとっての論点 コスト・データ・席の設計・契約形態
士業事務所の視点で見ると、今回の発表には4つの論点があります。
第一に、席単位のコスト設計です。ChatGPT Business は Standard 席を最低2席から契約する仕様で、これは以前から変わっていません。仮に所員5名のうち1名だけが調査や下書き生成でAIを重く使う場合、その1名だけを Premium に上げ、残りを Standard に据え置くという組み方ができます。全員を上位プランに揃える必要がなくなった分、事務所ごとの使用実態に合わせた設計余地が広がったと見ることができます。料金プランの選び方そのものについては、ChatGPT Goプランは士業に向くか 月8ドルで見極める5つの分岐点でも判断材料を整理しています。
第二に、データの取り扱いです。士業事務所にとっては、価格より先に確認すべき点がここにあります。OpenAI はヘルプセンターで、ChatGPT Business が Business Terms とエンタープライズ向けプライバシーページの方針に従うとしたうえで、「OpenAI won’t train on your workspace’s data by default」(既定ではワークスペースのデータを学習に使わない)と明記しています。既定値がどうなっているかと、事務所として何を追加で設定するかは別の話ですので、この点はChatGPTを学習させない設定の考え方 士業事務所の確認手順と限界もあわせて確認する段階にあります。
第三に、契約形態の違いです。ヘルプセンターは、請求書払い、発注書、銀行振込、支払いサイトの設定、Zero Data Retention(入力データを保持しない設定)、BAA といった条件が必要な場合は、セルフサービスの ChatGPT Business ではなく契約型の提供形態を使うよう案内しています。守秘義務を負う事務所が、預かった資料をどこまでベンダー側に残さない形で扱いたいかによって、そもそも選ぶべき契約の入口が変わってくる部分です。ここは事務所の方針と依頼者との取り決めに関わるため、自事務所の状況に照らして確認する論点になります。
第四に、利用量が読みにくくなっているという背景そのものです。5時間単位の上限が上位席で撤廃され、超過分をクレジットで買い足す設計になったこと自体が、AIの使われ方が「ときどき質問する」から「まとまった作業を任せる」へ移りつつある状況を反映しています。ツールごとの向き不向きについては、ChatGPT・Claude・Gemini比較 士業が業務別に使い分ける判断軸で業務別の整理を試みています。
8月20日までの特典と、いま確認できること
今回の告知には期間限定の特典が付いています。OpenAI によれば、対象となる先着1万社の ChatGPT Business 顧客に対し、追加した Premium シート1席あたり100ドル相当(2,500クレジット)のワークスペースクレジットが、最大5席分・500ドルまで付与されます。受け取るにはワークスペース所有者のメールアドレスでウェイトリストに登録する必要があり、締切は8月20日と告知されています。登録者の一部には一般提供前の早期アクセスが案内される場合があるとも記載されています。
現時点で事務所側が確認できることは、おおむね次の範囲です。まず、自事務所が ChatGPT Business を契約しているか、それとも個人向けプランを各自で使っている状態かの確認です。次に、契約している場合、所員のうち誰が利用上限に当たっているかという実態の把握です。そして、Premium に上げる価値があるのは誰かという判断は、その実態が分かってからでないと決めようがありません。締切を理由に先に契約数を決める運びにはしない、という進め方を採る事務所もあります。
なお、ChatGPT Team は2025年8月29日に ChatGPT Business へ改称されており、改称自体はプラン内容を変えるものではないと説明されています。既存の契約や規約はそのまま有効で、ベンダー名義も変わりません。過去の稟議書類と名称が食い違って見える場合は、この経緯を踏まえて確認することになります。ChatGPT を事務所業務にどう組み込むかの全体像は、士業のChatGPT使い方入門 業務別の型6つと入力ルールの決め方にまとめています。
まとめ
OpenAI は2026年8月10日、ChatGPT Business に月125ドル(年払いで月100ドル)の Premium シートを追加すると公表しました。Standard の月25ドルは据え置きで、両者を同一ワークスペースで混在できます。士業事務所にとっての要点は価格そのものより、既定のデータ取り扱い、Zero Data Retention などを要する場合の契約形態、そして誰がどれだけ使っているかという実態把握にあります。
参考文献
- OpenAI Premium seats are coming to ChatGPT Business
- OpenAI Help Center What is ChatGPT Business?
- OpenAI Enterprise privacy
- OpenAI Business Terms
- OpenAI Advancing the price-performance frontier with GPT 5.6
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引用元: OpenAI
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