厚労省がヘルスケアAX・DX推進本部を始動、8月5日に第1回会合を開催

厚生労働省が2026年8月5日にヘルスケアAX・DX推進本部の第1回会合を開催します。議題はヘルスケアAXの推進と省内体制の2件。8月4日付の組織改編もあわせて、士業事務所が押さえる論点を整理します。

厚労省がヘルスケアAX・DX推進本部を始動、8月5日に第1回会合を開催

厚労省がヘルスケアAX・DX推進本部の第1回会合を8月5日に開催します。

厚生労働省は、第1回厚生労働省ヘルスケアAX・DX推進本部を2026年8月5日に開催すると公表しました。名称に「DX」だけでなく「AX」が並んでいる点が目を引きます。これまで厚生労働省の情報化施策は医療DXという言葉で語られてきましたが、そこにAIを前面に出した枠組みが加わった形です。会議は非公開で、資料は終了後に掲載される予定とされています。本記事は公表資料の記載だけを根拠に、現時点で確認できる事実と、士業事務所として何を見ておくとよいかを整理します。制度改正が決まったという話ではない点を先にお断りしておきます。

何が公表されたか、ヘルスケアAX・DX推進本部の第1回会合

公表されたのは会議の開催案内です。厚生労働省の報道発表資料には2026年8月3日掲載分として「第1回厚生労働省ヘルスケアAX・DX推進本部の開催案内」が並んでいます。

開催案内によると、日時は2026年8月5日の11時30分から11時50分まで、場所は厚生労働省の共用第6会議室です。議題は2件で、「ヘルスケアAXの推進について」と「ヘルスケアAXの推進に向けた省内体制について」が挙げられています。出席者は厚生労働大臣、副大臣、政務官、事務次官などとされています。20分という枠と、大臣以下の政務三役に事務次官が揃う構成から、方針を確認する場という位置づけがうかがえます。

会議は非公開です。案内はその理由を、内部会議であり「ヘルスケア分野におけるAI利活用とDXの戦略的・総合的な推進」に向けた取組状況や今後の進め方について率直な意見交換と意思決定を行うためだと説明しています(出典: 厚生労働省 第1回ヘルスケアAX・DX推進本部 開催案内)。取材については会議最後の大臣挨拶のみ撮影可とされ、終了後に事務方によるブリーフィングが予定されています。資料は会議終了後に掲載予定と記載されているため、内容の詳細は資料の公開待ちです。

なお「AX」という語について、公表資料に定義の記載はありません。ただし非公開理由の文中でAI利活用とDXが並記されていることから、AIの活用を指す語として使われていると読み取れます。この点は資料公開後に改めて確認したい箇所です。

士業事務所にとっての論点、8月4日付の組織改編と既存の医療DXとの関係

士業事務所にとって今回の公表で押さえる価値があるのは、会議そのものよりも、案内の照会先に添えられた一文です。照会先は大臣官房の情報化担当参事官室とされていますが、そこに「8月4日以降は、組織改編により政策統括官付情報政策総括担当参事官室となります」という注記が付いています。情報政策の担当部署が大臣官房から政策統括官の下へ移ったことになります。省庁への照会や意見提出の窓口が変わるため、医療機関や介護事業者を顧問先に持つ事務所では、連絡先の記載を更新する場面が出てきます。

モニターに表示された医療データのグラフ

もう一つの論点は、既存の医療DXの枠組みとの関係です。厚生労働省の医療DXについてのページによると、医療DXは「医療DXの推進に関する工程表」に基づいて、全国医療情報プラットフォームの創設、電子カルテ情報の標準化等、診療報酬改定DXの3本柱で進められています。工程表は令和5年6月2日に医療DX推進本部で決定されたもので、この推進本部は令和4年10月11日の閣議決定で設置された政府全体の本部です。

つまり、政府全体の医療DX推進本部という既存の枠組みがあり、今回はそれとは別に厚生労働省の省内本部が動き出したという構図になります。議題の2番目が「省内体制について」であることも、実施体制の整理が主眼であることを示しています。両者の役割分担がどう整理されるかは、公表資料からは現時点で確認できません。ここも資料公開を待つ部分です。

士業の職種でいえば、影響が最も想像しやすいのは医療機関や介護事業所を顧問先に持つ社会保険労務士と税理士です。医療法人の許認可に関わる行政書士、医療・介護事業者の経営支援を行う中小企業診断士にも、中期的には情報基盤の変化が及びます。ただし現時点で申請様式や手続が変わったという発表はありません。今日の実務が変わる話ではない、というのが正確な理解です。

今後の展望と初動、資料公開で何を読むか

当面の焦点は、会議終了後に掲載される資料です。読むポイントを挙げるなら、AXの定義がどう置かれているか、省内体制としてどの部署にどの機能が割り当てられるか、既存の医療DX工程表との接続がどう説明されるか、そして年度内のスケジュールが示されるかどうか、といったあたりになります。

医療DXの実務側では、標準型電子カルテシステム(導入版)が医科診療所向けに令和8年度中の完成を目指して開発されている段階です。ここにAI活用の方針が重なると、顧問先の医療機関で使うシステムの選定時期に影響が出る可能性があります。導入時期を検討中の顧問先を抱える事務所では、資料公開後に方針を確認してから助言する段取りを採る例が多いようです。

事務所自身のAI活用という観点では、行政の側がAI利活用を掲げる局面が増えることで、顧問先から「うちでも使えないか」という相談が入りやすくなります。相談を受けたときに、事務所として説明できる整理を先に持っておくと動きやすくなります。当サイトでは士業事務所のAI活用の全体像と、生成AIと守秘義務の関係の論点を別記事で整理しています。社会保険労務士の実務に寄せた事例は社労士のAI活用事例にまとめています。

初動としては、推進本部のページをブックマークして資料掲載を待つ、照会先の部署名変更を事務所の連絡先リストに反映する、医療・介護分野の顧問先に対しては現時点で手続変更がないことを共有しておく、という順で進めている事務所があります。制度が固まる前に運用を変えるのではなく、資料を見てから判断する段取りです。

まとめ

厚生労働省は2026年8月5日、ヘルスケアAX・DX推進本部の第1回会合を開催します。議題はヘルスケアAXの推進と省内体制の2件で、会議は非公開、資料は終了後に掲載予定です(出典: 厚生労働省 第1回ヘルスケアAX・DX推進本部 開催案内)。あわせて、情報政策の担当が8月4日付で大臣官房情報化担当参事官室から政策統括官付情報政策総括担当参事官室に変わりました。現時点で申請様式や手続の変更は公表されておらず、実務への影響は資料公開後に判断する段階です。

参考文献

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引用元: 厚生労働省

本記事の作成体制について

本記事は士業のチカラ編集部が、公表されている一次情報のみを根拠に作成しています。法令の条文はe-Gov法令検索の原文で、行政の見解は各府省庁の公表資料で、それぞれ確認したうえで記載しています。引用元は本文中および参考文献にすべて明示しています。

本記事には特定の資格者による監修は入っていません。個別の事案について法令の当てはめや手続の可否を判断する必要がある場合は、当該分野の有資格者にご相談ください。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別具体的な法律判断・税務判断・労務判断を提供するものではありません。

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