金融庁は基幹インフラ制度に関する内閣府令の改正案を公表し、意見募集を始めました。
金融庁が2026年10月1日、経済安全保障推進法に基づく特定社会基盤事業者の指定等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)などを公表し、パブリックコメント(意見公募手続)を開始しました。本記事は公表資料に記載された事項のみを根拠に、士業のチカラ編集部が構成したものです。法令の当てはめや個別の評価は行わず、公表された事実と、顧問先対応で確認しておきたい点の整理にとどめます。
金融庁は何を公表したのか
結論から言えば、基幹インフラ制度の運用を見直すための府省令の改正案が一括で示され、意見募集が始まりました。金融庁の報道発表によると、今回の改正は、2026年6月17日に公布された「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律」を受けたものです。
金融庁はこの改正の内容を、導入等計画書の記載事項等の変更等の規定の整備を行うほか、その他所要の改正を行うものと説明しています。導入等計画書とは、基幹インフラ制度の対象となる事業者が、重要な設備の導入や維持管理などを委託する際に国へ届け出る書類を指します。ただし、今回の改正で記載事項が具体的にどう変わるのかは、報道発表の本文だけでは読み取れません。詳細は別紙の案文を確認する必要があります。
公表された資料と意見提出の手続
公表資料は別紙1から別紙6までの6本です。別紙1は内閣府令の改正案で、別紙2から別紙6までは、内閣府・法務省関係、内閣府・法務省・財務省関係、内閣府・財務省関係、内閣府・厚生労働省関係、内閣府・農林水産省関係の各命令の改正案です。いずれも金融庁のサイトにPDFで掲載されています。
意見の提出期限は2026年10月31日(土曜)12時00分必着です。提出方法は郵便またはインターネットで、インターネットの場合はe-Govのパブリックコメント案件ページから投稿します。問い合わせ先は金融庁企画市場局総務課調査室で、電話は0570-016811(IP電話は03-5251-6811)、受付は平日10時から17時です。
士業事務所にとっての論点
今回の公表は、基幹インフラ事業者を顧問先や依頼者に持つ事務所に関わります。対象となる分野は別紙の命令の名称から、金融のほか、法務省、財務省、厚生労働省、農林水産省の所管分野にまたがることがうかがえます。
どの職種に関わるかを整理すると、次のようになります。弁護士や行政書士は、届出書類の作成や制度対応の相談を受ける場面が想定されます。社会保険労務士や税理士は、顧問先がこの制度の対象に当たるかどうかを、顧問先自身が所管官庁に確認する場面で関わることがあります。いずれも、対象事業者の範囲や届出の要否は個別の事情で異なるため、案文と所管官庁の説明で確認する段階です。
なお、改正案が確定する時期や施行日は、報道発表の本文には記載がありません。施行日は要確認です。パブリックコメントの結果公表後に、確定した府省令の公布日と施行日を確認することになります。
今後の注目点と初動で確認したいこと
当面の確認事項は3つあります。ひとつは、別紙1の内閣府令案で、導入等計画書の記載事項がどのように見直されるかです。ふたつめは、顧問先の事業が、各命令の対象となる分野に含まれるかどうかです。みっつめは、意見提出期限の10月31日までに、顧問先から現場の運用上の懸念を聞き取る機会を設けるかどうかです。
生成AIで改正案のPDFを要約させる事務所もありますが、法令案の文言は正確さが重要です。要約の結果を鵜呑みにせず、原文と照らし合わせる運用を採る事務所が多く見られます。顧問先の非公開情報を外部の生成AIに入力する場合は、学習利用の有無やデータの保持期間をベンダーの公式資料で確認する流れが一般的です。公開済みの改正案を読ませる使い方であれば、この点の負担は小さくなります。
まとめ
金融庁は2026年10月1日、基幹インフラ制度に関する内閣府令の改正案など6本の別紙を公表し、10月31日12時必着で意見を募集しています。改正の趣旨は導入等計画書の記載事項等の変更等の規定の整備で、詳細は別紙の確認が必要です。施行日は公表資料からは確認できず、要確認です。
参考文献
- 金融庁 経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律に基づく特定社会基盤事業者の指定等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)等の公表について
- 金融庁 別紙1 内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)(PDF)
- e-Gov パブリックコメント 案件詳細
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引用元: 金融庁
本記事の作成体制について
本記事は士業のチカラ編集部が、公表されている一次情報のみを根拠に作成しています。法令の条文はe-Gov法令検索の原文で、行政の見解は各府省庁の公表資料で、それぞれ確認したうえで記載しています。引用元は本文中および参考文献にすべて明示しています。
本記事には特定の資格者による監修は入っていません。個別の事案について法令の当てはめや手続の可否を判断する必要がある場合は、当該分野の有資格者にご相談ください。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別具体的な法律判断・税務判断・労務判断を提供するものではありません。
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